大阪欄間は、17世紀初期に建立した大阪府内の聖神社(和泉市)や四天王寺(大阪市)などに伝統技法の発祥が見られる。屋久杉などの杢目(もくめ)を生かした絵画調の彫刻欄間、桐の肌と透かし模様が調和した透彫欄…
起源は飛鳥、奈良時代とされ、平安時代に入り宮中などの間仕切りや装飾に使用された御簾が、現在の御座敷簾の原形である。 江戸時代前期の明暦年間、富田林に竹細工の技術が伝えられたのが起源で、金剛山麓や石川…
起源は、奈良時代以前に遡り、寺院建立の際、仏像、仏具、調度品等のうるし塗りに刷毛が用いられたという。刷毛は、鹿毛・狸毛・馬毛・山羊毛等の原毛を使い、選別、抜分、毛組、混毛、灰もみ、毛揃、上毛巻き等の工…
17世紀前半、中国から長崎へ伝えられたと言われる加工技術が、その後なにわ、江戸にも伝えられた。タイマイの甲羅を素材とし、透し彫技法など優れた彫刻技術によって装身具や置物等が生まれた。また近代的センスを…
16世紀終わり頃、線香製法が伝わり、わが国最初の線香が堺で作られ、江戸時代には、すでに産地として名をなしている。線香の生命である香料の調合は、室町時代に発達した香道、茶道の影響を受け大いに発展した。タ…
15世紀前半、中国から琉球を経て大阪へ伝来したものとみられ、その後改良が重ねられ、江戸時代初期には、その音色は庶民に広く愛好されるようになった。文楽、歌舞伎をはじめ、多くの日本の伝統芸能の中核をなす楽…
明治初期に名古屋の紙鯉をヒントに大阪において初めて手描きによる鯉のぼりを作ったのが始まりで、真鯉に金太郎がまたがっている意匠と、ぼかしや色の濃淡及び毛先の繊細さ、勢い良さに特徴がある。
飛鳥時代、二色の浜に漂着した外国人が、里人に櫛の製法を伝えたのが始まりと言われ、江戸時代には現在のような産地を形成し全国一のつげ櫛産地となった。つげの木を素材とし、小割して乾燥した後、歯を挽き形を整え…
奈良時代に、シルクロードを経てわが国に伝えられたトンボ玉は、平安時代に一度途絶えるが、再び江戸時代に伝えられたと言われている。 藤村トンボ玉工房では江戸時代と同じ、伝統的な技法を用い、現在も色ガラス…
16世紀初め、「南蛮絞り」(銅から銀を絞り出す技術)という銅精錬技術の発達により一万人以上の職人が大阪で活躍し、江戸時代には、全国の産銅は「大阪銅座」に集められ、銅製品生産の中心地として栄えた。銅製品…
張子細工の技法は中国から伝わり、桃山時代に京都で起り、江戸時代初期に刊行された俳譜書「毛吹草」に津村(大阪市中央区)の名産品として「張人形」が記されているなど、大阪が最大の生産地となった。 約400…
約2000年前、深江地区(大阪市東成区)に繁茂する良質の菅を求めて大和から移住し、笠などの細工物を作ったのが始まりと言われている。 近世になって、お伊勢参りの道中安全を祈って菅笠を買い求める習慣があ…
漆刷毛の関西の元祖と言われる今井庄兵衛から畑野庄右衛門がその製法を習得し明治18年に三島郡鳥飼村(現摂津市)において製造を始めたと言われている。 刷毛の素材には人毛が用いられ毛先を削りながら使用でき…
奈良時代すでに、付近に産出する良質の真竹を用いて、農作業用の篭を制作していた。茶華道が盛んになるに伴い、花篭、炭篭等も製作が始められ、江戸中期には産地が形成された。 現在は、花篭、料理盛篭が主として…