2021/2/24
大阪市東成区深江は、古くから菅細工が盛んでした。伊勢街道が通っていたので、旅人が菅笠を買ったと古い文献にも示されています。
しかし、社会の変化に伴い、菅田が減り、作り手も減ってしまい、このビデオ撮影の趣旨を1991年に幸田さんにお願いしに行ったとき、唯一の作り手と伺いました。
その時、記録しておかなければならないと思い、それがこの動画です。撮影にあたっては、伝統を受け継ぐとは何か?を問いながらカメラを回しました。職人さんの顔の表情、手の動き、想いは強調したいと思いました。当時としては、かなり高級なカメラやビデオ編集機を使いましたが、今見ると画質は残念ながら劣化しています。時代を感じる動画です。
幸田さんの深江の菅細工は、その後、新たに深江細工保存会として生まれ変わり、大阪府の伝統工芸品として認定されました。